ぐったりしました
昨日2度めの「それでも夜は明ける」鑑賞。一度試写で観たのだけど、昨日はおつきあいで。映画に限らずだが、なんでも複数回観たり、読んだりするとさらなる発見や気づきがある。
たまたま鑑賞前に録画の「ジャンゴ」を観ていったので、さらに奴隷制度の苛酷さが身にしみた。これで「1975年の「マンディンゴ」を観れば、アメリカの奴隷制度の酷さを描いた三部作を網羅したことになる。
意識的な差別感情も問題だが、無意識の差別、これがさらに酷い。奴隷をまるで家畜のように、あるいはペットのように扱う。
昔読んだ話だが、戦争前日本人の執事がドイツの家庭で働いていた。そこに住む婦人が当の執事の前で裸になって着替えをしたそうだ。彼女には日本人が人間として見ていなかったのである。この執事はその仕打ちに侮辱を感じたと後に綴っている。
ほじくられたくない歴史というのは、どんな国にでもあるのかもしれない。奴隷制はアメリカの暗部。我が国にもいまもめている周辺国にも暗黒史はないはずがない。
そういうことにも正面から目を向けて未来志向で物事の良い面を想像しながら進んでいくことができれば、世界中で起こっている近隣諸国の衝突も緩和されるのではないか。
ちなみに「それでも夜は明ける」は監督や主要キャストのほとんどが欧州人で作られた作品。やはりアメリカ人はこういう作品に出たくないのか出られないのか。
「ジャンゴ」ではディカプリオがジャンゴで悪役を演じているし、監督はアメリカ人のタランティーノ。
シリアスなストーリー と娯楽作品的側面のある作品という違いはあれど、いろいろ考えさせてくれる話である。