半径2kmの生活

 最近なにかと話題のフリマアプリをいくつかダウンロードした。そしてメルカリとラクマで物を一点づつ売ってみた。どちらも値付けを比較的低くしたので、出品からものの数分で売れた。やってみると確かに気軽だし、思いの外簡単。多くのユーザーに支持される理由の一端がわかった。

 すこしでも高く売りたいのならオークションの方がいいかもしれないが、すぐに取引が完了し、しかも匿名で商品を送受できるメルカリのサービスはとてもいい。女性などは自分の住所や電話番号を相手に知らせたくないだろうから。これも多くのユーザーに支持されている点だろう。

 家に履かないスニーカーや着ない服などたっぷりあるので、これからすこしづつこうしたサービスで処分しようかと思う。あ、そうだった、うちもフリーマーケットやってたわ。むしろそっちに出品したほうがいいか。アプリないけど。誰か作ってくれないかな。

 それはともかく、いま日本中で暇つぶしにこうしたフリマアプリをブラウズしている人がやたら多いと思う。特に目的やあてもなくスクロールし、気に入ったものや出ものがあればポチッとする、そんな人たち。以前なら街にでかけてウインドウショッピングをするような感覚で時間を潰す。そうした市場がいまどんどん大きくなってきているんじゃないかな。

 もう街に出ない。ショッピングモールにもいかない。

 近くのスーパー、コンビニとネットですべては事足りる、そんな暮らし。

 外にでなければ外出着なんて不要。おしゃれ不要だし、人目を気にすることもない。ある種の引きこもりのようなものだ。家の半径2kmで済む生活。

 5年後、10年後の生活様式は一体どうなるんだろうね。ちょっと怖い。