ショートケーキ

 クリスマスおめでとうございます。昔なんかで読んだ記憶があるのだけど、昔の人は一日の始まりを日暮れから数えていた。というわけで24日の日暮れから25日の日没までがクリスマスということになる。その伝でいくとすでに陽が落ちたいまはもはやクリスマスではない。けれどまあ今夜24時までが現在のクリスマス。どうでもいい話なんだが。

 さて。クリスマスというとショートケーキ。ぼくらが小さい頃はアイスクリームケーキが主流だった。いまとは違い商店やスーパーマーケットなどでは冬場にアイスクリームは売っていなくて、冬のアイスはクリスマスだけど決まっていた。いまではコンビにがあるので24/7いつでも食べられるが、あの不自由な時代、滅多に食べられないものが食べられるという経験はドラマティックで良かった。バニラアイスにベースにバタークリームが凍っただけのアイスケーキ。クリームが固まってまったく味がしないの。いまでは懐かしい思いでだ。

 バブルの頃はまあいろいろあったが、ブッシュドノエルなんて洒落たものを知ったのもその頃。でもまあ、いろいろ通り過ぎたけどやはりクリスマスにはショートケーキがいちばん。

 今年は新宿のパークハイアット謹製(店名定かではない)のショート。あまりに高度すぎてスポンジは大人な感じでしっぽり。さらに生クリームもバタークリームに近いくらいこってりのくどくどもの。すこし大きめ食べたらちょっと胸焼けがした。

 ものすごく美味しいのだけど、貧乏な舌に高尚すぎるのかもしれない。やはり不二家とかそういう庶民な味がちょうどいいのだな。きっとコンビニのケーキはさらに進化して美味しいのかもしれない。今夜こっそり買って食べてみようかな。