女性の再婚禁止期間と無戸籍児

 大雨からいきなり湿度が高くなったと思えば、いきなり晴れた。なんとも妙な天気。気温も高い。

 ところで今日の日経新聞に興味深い記事が出ていた。無戸籍児の話である。

 3年間前夫と別居していた女性。その間に生活や精神面を支えてくれた男性がいる。晴れて前夫と離婚し、すぐにその男性と婚姻届を役所に出したが突き返される。女性は離婚後、6ヶ月以上経たないと違う男性と結婚できないという法律があるためだ。

 しかし彼女のお腹にはその男性の赤ちゃんが。

 6ヶ月が経過し、無事入籍できたものの、生まれてきた赤ちゃんは離婚前に懐胎していたので前夫の子とみなされる。

 なので出生届は見送った。これでこの子は無戸籍児となった。

 戸籍がないので自治体から新生児検診や予防接種の連絡はこない。

 この子が新夫の子になるには家裁での手続きが必要だそう。古い法律はこうした混み入ったケースに対応できない。早く改正されるべきだと思う。

 世間は鬼ではないので、いずれこの子は戸籍を取得し穏やかな生活を送れると思うが、ぼくの古くからの友人で無戸籍というのがひとりいる。具体的な理由や経緯を書くにはここはスペースが不足しているが、彼の人生を物語にすればちょっと奇妙な長編小説になる。

 現在はサーフィンで大怪我をして、障害者になってしまった。

 無戸籍という字を目にすると、すぐに彼のことを思い出す。なんとなく懐かしくなった。今度の正月は彼の家でも訪ねてみようかな。