すごい体験

 なんだかこのところの日本の気候とアメリ東海岸地方の気候は似ているような気がする。冬の初めはずっと記録的な暖冬で、先週末から急激な冬型になった。東京は幸い降雪を免れたものの、北陸では大雪、西日本でも雪が降った。

 一方、アメリカ。ワシントンDCやニューヨーク・マンハッタンはドカ雪で非常事態宣言が発布されるほど。マンハッタンはクルマの通行は一切の禁止だったらしい。

 そのニューヨークへアンプラグドの取材に平野が昨日旅立った。しかし当然ながら向こうの雪のせいで成田で足止めをくらい、結局飛行機が出たのは5時間遅れ。一度ロンドン・ガトウィックで8時間足止めくらったことがあるが、あれはとても辛いもんです。ご苦労さん。

 雪が降るとさんざん脅された東京であるが、結局なにもなかった。たた空気がキーンと締まってやっと冬が来たという感じ。こんな気候になると夜外食するのも面倒になる。家でのんびり鍋でもつつきながら美味しい日本酒をやるという気分である。

 そんな冗長な冬の長い夜にうってつけの新製品のキャラバンが本日編集室に来た。Gear VRなるもので、要するにバーチャルリアリティ体験ができるゴーグルである。Galaxy携帯をこの装置につけ、特殊なカメラで撮った映像が360度体験できるというもの。これ言うは簡単だけど、体験するとぶっ飛びます。というか本当にびっくりした。

 ぼくはシルクドソレイユとエベレスト登山を体験したのであるが、前者は自分が舞台の上に立っているというポジションから正面、左右、上下と頭を振るとそこに人や装置がいたりする。つまり頭を動かした360度すべて現実の世界を見ているようなのである。これうまく説明できてないな。

 後者のエベレストはまるで自分が最終キャンプからヒラリーステップまでの稜線を登っているようなのである。足を踏み外すと落下しそうな恐怖感。いまニューヨークのワールドトレードセンタービルをロープで繋いで綱渡りするというザ・ウォークという映画をやっているが、あの迫力に勝ってるんじゃないかと思うくらいのリアリティ。

 将来、このカメラで映画なんか作った日にはこれまでの鑑賞体験とはまったく違う、ど迫力の作品が生まれるに違い無い。凶暴な恐竜に囲まれたり、火星に取り残されたり、ボクシングの試合をレフェリー目線で見たり。

 いやあ,VR技術、なめてました。脱帽です。

 写真はGear VRを楽しむ、変態ヤマちゃん。

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