市勘

 さっき気づいたのだが、代官山の老舗ともいってもいい寿司店の「市勘」が閉まっている。もしかすると改装の準備? でもなんの張り紙もないし、看板も外しているから残念ながら閉店ということなのかもしれない。

 市勘といえば、代官山八幡通りが閑散としていた頃から営業している代官山の証人的な存在。80年代バブルの頃はそれこそブイブイ言わしていた店で、誰もが行ってみたいと憧れの存在であった。

 時代が下るにつれ、あのスタイルが古めしくなったのか、他の新進気鋭の寿司店が出てきて競争力が落ちたのか、客足も遠のき、ここ数年は二つあったカウンターのひとつを閉め、ひとつのカウンターで親父さん一人で握っていた。ぼくももうずいぶんご無沙汰だけどちょっと寂しい。

 代官山スタジオやらスタジオ恵比寿に入ってランチにここのバラちらし食べるのも好きだったなあ。

 方や2年も待たされる予約困難店もあれば、こうして静かに閉店していく店もある。どんな商売も長く続けるのは大変だね。