NYの「食べる」を支える人々

 株価が大暴落しているようで。いつくか相続している株があるのだけれど、もうずっと放置しっぱなし。どのタイミングで売ればいいのはさっぱりなので、この先もずっと保有することになるのかな。しかし保有企業は特段、株主優待のベネフィットがないし、配当も少々なので、あまり保有する魅力に乏しいんだよね。

 ところで先週末は地方都市へ。移動の途中に読んでいた「NYの「食べる」を支える人々」という本が面白かった。かの地の食ビジネスに関連している人たちのインタビュー集なんだけど、それぞれの人々の壮絶な人生物語で圧倒される話もある。

 ポーランド生まれの肉屋さんは、ナチスにゲットーに押し込まれたのち、強制労働キャンプへ送られる途中、電車から飛び降り逃げて命拾いしたなどという大冒険譚がつづられている。ちなみにこのお肉屋さんがピータールーガーやNYの一流レストランのお肉を取り仕切っている大手の社長。

 他にもレストランオーナー、ラインシェフ、老舗の暖簾を受け継いだ2代目、3代目など、タイトル通り食べるを支える人たちの職業への矜持、そして人生物語が淡々と語られているのだ。そこはニューヨーク。様々な人種の様々な物語。

 ひとりの文が短いのだけど語られる内容は濃い。

 やはり人の苦労話からのサクセスストーリーには引き込まれる何かがあるね。

 最近読んだ中でのベストです。