「食」はブームではなく生きるためにある

 このところずっとだが、人が集まると盛り上がるのが「食」に関する話。どこそこのお店に行ったとか、あの店の予約は1年待ちだとかそんな話題。東京はいうに及ばず、地方都市、はてまた世界中の都市の話題にまで広がり延々と話は尽きない。

 まあ誰もが食べ物には何かしらの興味を持っていると思うので、コミュニケーション上の共通話題としてはいいのかもしれないが、どうも行き過ぎな気もしないでもない。

 こういう文化はニューヨークには古くからあって、新しいレストランのオープン情報にはみんな関心が高く、どこがいまいちばんいけているかいつも話題になっているし、そういう店はいつも人で溢れている。

 その情報源はザガットだったり、ミシュランだったりもするのだが、ニューヨークタイムスの批評欄が影響力が強いようだ。残念ながら日本にこうした影響力のある飲食店批評をしている新聞はない。書評やら、映画評はあるのになんでだろう。

 週刊誌にはちょっとしたグルメ記事はある。しかし単なるお店の紹介に留まっていて、あまりニュース性、批評性に欠けていてどうもその店に足を伸ばそうとは思えない。むしろ口コミの情報のほうが早いし、その伝道者の主観性に偏っている分だけ、情熱的で面白い。

 「食」に関して言えば東京は世界トップレベル、いやたぶん世界一の都市といってもいい。その都市で発行しているプレスにそうした批評記事がないのは残念である。

 なんならフイナムでそうした情報をシェアするのもいいかもなと考えている今日この頃である。

「食べ物」に関することが大好きで、そうした仕事に携わりたい、これぞ自分の天職だという食いしん坊で好奇心の強い人がいればご連絡ください。一緒に仕事しましょう。