読書量ゼロ

 大学生の半数以上が本を読まないという記事が今朝の新聞に出ていた。53%が読書時間ゼロ。特に驚くことでもない。読書はしないが、テキストメッセージや携帯でニュースやちょっとした記事は読んでるだろう。突然この世代が文盲になったわけではない。

 しかし一方で読書習慣のない人たちが大人になり、その読書しない親に育てられた子供たちはさらに読書しなくなるだろう。将来、読書自体がかなりレアな愉悦のひとつとなりそうである。出版業界はまたまた大変だ。

 現代人は時間が長くかかることに対しての免疫力がどんどん減ってきていると思う。これはなにも大学生に限らず。

 わりと本を読む方の自分だって、こういう仕事をしているから読む習慣が確立したのであって、必要に迫られなければ本を読まなかったかもしれない。根っからの読書好きではないのだ。

 家で映画をビデオで観るのも、休憩が必要。途中で止めてなんなら一晩置いて翌日続きを観たりする。2時間集中することができない。映画館は別腹。必然だから。

 こういう人は多いと思う。思うに消化しなくてはならない物事やコンテンツが多すぎるのだ。

 ともかく現代人は忙しい。消費する情報量は日に日に増して、もはや脳が追いつかない。その内、コンテンツ消費もロボットに代用させる時代がくるかもしれない。落語の枕ではないが「忙しいからおれの代わりにトイレ行っといてくれ」的な話。

 しかし将来、AIが人様の代わりに働いてくれる時代がくれば、余暇ができるのでまた違った未来がくるかもかも。