我慢ならない話

 オリンピックを前にいろんな施設内での喫煙を禁止しようという条例案だか法案が通りそうにないというニュースを読んだ。一禁煙者としてはその法案に賛成だが、いろいろ大人の事情があるのだろう。

 最近ではレストランでタバコを吸っている人がいるとちょっと驚いたりする。ほとんどの飲食店は喫煙可だと思うが、自分はなるべく禁煙、分煙の店を選んでいて禁煙店に慣れてしまっているからだ。おおよそ一緒に食事する人たちも禁煙者であるから、彼らからの誘いもほぼ禁煙分煙店だ。しかしたまに選んだ店で失敗することもある。

 昨夜、よく行く蕎麦屋さんが休みだったので近くの焼鳥店に向かった。店内に入って思い出したが、ここは喫煙店だ。以前カウンターの隣の人がものすごいチェーンスモーカーだったことがある。しかし幸い空席があったのでいいやと思って席に着いた。店にいたのはどれくらいだろう。たぶん1時間あまりか。奇跡というかなんというか店内にいた人ほとんどが禁煙者であった。こういうこともあるのだな。

 喫煙可の店で隣の人がタバコ吸っても仕方ないのであまり気にしないが、以前白トリュフを河豚にかけて食べるという集まりがあった。そこは10月から3月までのみ営業する河豚屋さんで、オーナーが大のグルメ。11月から12月の決まった時期だけこのコースがある。大勢で集まり割り勘で食事するという会だ。

 そこへ一人遅れてきた女性がぼくの隣にすわったのだが、香水の強烈なこと。ぼくが何も言う前にその女性の友人が風呂に入って出直して来いくらいのクレームをつけた。幸い店が空いていたのでしばらく隣の席に移ってもらった。あれはよろしくない。

 高級寿司店などでは香水のきつい女性は店側が入店を断るということもあるらしい。そんな現場を見たことはないが、どんな風に断るのだろう。

 それはともかくここからが本題である。

 自分の行っているジムは風呂があまり広くない。カランが6個で5人も入ればいっぱいの湯船。そこにサウナがついている。風呂外にシャワールームもある。

 先日、ジムで汗をかいた後、カランで体を洗っていたら隣にサウナ上がりのおっつあんが座った。そこで冷水を浴び始めるのである。しまいには立ち上がってシャワーを浴びるもんだからこちらにその冷たい水がかかるのである。これには閉口し、さすがに文句を言った。すると気に鼻をくくったような態度で、あどうも、といってシャワー室の方へ出て行った。

 すこしは他者への気遣いというのがあってもいいのではないか。タバコも香水も仕方ないと我慢できるが、冬の風呂の冷水だけは我慢できないという話でした。