Vide killed the radio star

 バスの事故が最近目立つ。バス運転手になるには免許の取得が前提で、その訓練・学習はなかなか大変と聞く。なったとしても給与も高くないし、就業時間も不規則だしということで若い人がなかなかこの職業に就かない。そうするとどうしても高齢運転手にツケがまわる。そして事故が起こる。この悪循環は何年も続いているそうだ。

 それにしても先の軽井沢町のツアーバス転落事故。犠牲になったのはほとんどが大学生。犠牲者の親族の身になるともう言葉さえ失わざるを得ないが、ただでさえ人口減のこの国で、将来ある若者の死は社会的にも大きな損失と言っていい。

 2020年を目処に自動運転がこの国であたりまえになるそうだ。知人の会社はその自動運転の技術で国内トップを走っている。

 彼の話では近未来、自動運転で事故は激減するという。さらに激減するのは車両を操縦するドライバー。タクシー、バスといった公共交通機関、長距離トラックなどはすべて自動運転に切り替わる。事故は減るが失業者も増える。

 ある人はその余った人材を他の業種に移行させれば、産業が振興するというが、果たしてどうなのだろう。他に仕事がないから仕方なく、ドライバーをしている人も少なくないと思う。そうした人に他の仕事って何があるんだろう?

 今朝タクシーを利用したら、若い女性のドライバーだった。たぶん30前。最近こうした若い女性のドライバーが増えている。好奇心を持ち出してあれこれ聞くのも無粋なので特に話はしなかったが、自動運転の未来ではキャリアが活かせなさそうな仕事である。早く違う仕事探したほうがいいなんて思いながらタクシー降りた。

 ITやテクノロジーがマニュアルレイバーの仕事を奪うのだ。

 バグルスが歌った「ラジオスターの悲劇」のように。

 


ラジオスターの悲劇 - ザ・バグルス