飲食店禁煙問題

 飲食店での喫煙が原則禁止になるという法案が20日からの国会でどうやら審議されそうだ。長年議論され、流され、また復活しという繰り返し。議論も尽くされたのだろう。欧米先進国になんでも合わせる必要はないけれど、オリンピックという外圧あっての法案提出ということか。

 個人的によく行く飲食店のほとんどは禁煙、あるいは分煙である。一緒に食事する人のほとんども非喫煙者なので自然とそうなる。例外は弊社スタッフとの会食。いまだ喫煙者が多いので、長時間煙もくもくの中の滞在で服や髪の毛にたばこの臭いがこびりつくのが困る。別に喫煙者を咎めるつもりもない。自由にどうぞである。しかし飲食店という公共の場での制限はあってもいいかもしれない。

 ぼくもかつては喫煙者であった。遠い昔の話になるが、20台の前半頃カリフォルニア州の飲食店での喫煙が禁止になったというニュースを聞いて驚いたものである。実際直後にロスアンゼルスを訪れ、店外でたばこを嗜む喫煙者たち(自分も含まれる)をみてどうにも変だなと思った記憶がある。特にダウンタウンにあった焼鳥店の「こけこっこ」。ここは炭火焼の本格店なので調理中煙がもくもくである。そのもくもくの店内からタバコを吸うために店外に出る。店名ではないが、滑稽である。

 店内全面禁煙になるとお客さんがこなくなると心配している飲食店オーナーの方もいるが、すでに法案や条例が施行されている諸都市を見る限り、それのせいで閉店しているお店はすくないようだ。お店がうまくいかないのはむしろ別の理由だと考えたほうがいい。

 喫煙者のみなさんには気の毒ですが、どうか温かい目でこの法案見守っていただきたい。喫煙者の方も、高級寿司店のカウンターでとなりの方にチェーンスモーキングされると鼻白む思いだと推量します。