通りに名前を!

 前にも書いたかもしれないけど、また書く(書いてないかもしれない。他の媒体の原稿で書いたかも)。

 どこかの自治体が高齢者の仕事として、宅配便のラスト1マイルの配達を手伝ってもらうというニュースを読んだ。もちろん軽い荷物限定。人手不足な業界と、高齢者の運動不足、ヒマ解消、さらには副収入ということで誰もがありがたい取り組み。グッドアイデア。さらにUberEATS的な宅配サービスの隆盛、ECマーケットのさらなる拡大という最近の話を聞いて思ったこと。

 日本もそろそろ道に名前をつけたほうがいいんじゃないか。

 日本の住所表示は地元民以外にはとてもわかりづらい。一丁目の隣が二丁目だと思ったらいきなり六丁目だったりと何かと不親切である。これだと配達員に限らず、タクシーの運転手さんたちも道に迷う。

 先日とある飲食店で友人と待ち合わせしたところ、入り口がわからないという連絡があった。地図アプリでは建物を特定できるが、どちらの通りに入り口があるかわからないからである。

 すべての道に名前がついていたら「名前+番地」ですぐに目的地がわかる。欧米諸国は基本この考え方。すべての通りに名前があり、片側が偶数、反対側の建物が奇数というルール。なんでも欧米に習えというつもりはないけど、こういう合理的な考えは取り入れるべきではないか。

 これからさらにインバウンドも増えることだし、それこそ「おもてなし」精神である。

 いつも説明に困るのは恵比寿駅の東側を南北に通っているバス通り。ちなみに南は北里研究所、北は渋谷方面。スタジオエビスの前の通りである。

 ぼくはいつも恵比寿駅の東側のバス通りというのだけど、それだとわかってもらえない。東西南北さえおぼつかない人も少なくない。同業種の人にはスタジオエビスの前の通りで通じるがスタジオとは縁のない人には通じない。南側は北里研究所通りでいいと思うが、恵比寿までくるとそう呼ぶのはどうかと逡巡するのである。

 スパン、と言い切れる通り名をつけてくれればそんなまどろっこしい説明は不要。

 ま、取るに足らないことですが。