身ぐるみ剥がされるとはまさにこのこと

 昔は芸能人が逮捕されたからといって、その後の賠償責任やらはあまり話題にならなかった。というか賠償責任すらなかったかもしれない。それがいまでは、CMはいうに及ばず、ドラマのDVDなどのこれまでの仕事すべてについての回収や見込み売上げについての責任が問われる。

 勝新太郎がハワイでコカイン所持で捕まったのは1990年。つまり平成2年だ。あの頃は、ドラマを買うとかの二次使用がいまよりぐっと稀だった。まあ時代が、テクノロジーの進歩が、責任の幅を広げているのかもしれない。

 法治国家で法を犯したわけであるからそれは罪に問われても仕方ない。しかしそれによってこれまで築いてきたものをすべて奪われ、さらには将来まで奪われる。当然家族もいるわけで、そこにまで罰が及ぶ。これまるで中世の出来事のようではないか?

 うちにもキャスティング部門がある。

 こういうニュースを聞くたび、ぞっとするのである。